フタゴログ ~if あなたの人生は私が選択しなかった人生~

双子の姉妹が交換日記的に日常をつづるブログ

【書評】『有頂天家族』森見 登美彦(…と狸の思い出。)

こんにちは、さいとうゆかです。

『有頂天家族』見たよ。原作も読んだよ。」でモノが紹介してくれた、有頂天家族の原作を読みました。ちょうど土日で実家に遊びに行ったこともあり、子どもを見ててもらえたので、『有頂天家族』『有頂天家族 二代目の帰朝』の2冊読了できました。

面白かった!2冊ともかなり分厚い本ですが、一気に読めました。
現代京都の街を舞台に変化自在で自由に生きる狸、神通力をもつ天狗、狸を食べちゃう人間(金曜倶楽部)が織り成すファミリードラマ(コメディ?)

かくも毛深き家族愛!毛玉(狸)たちがかわいい!
まじめだけど土壇場に弱い長男、蛙に変化したまま隠居中の次男。面白ければそれでよし自由な三男(主人公)、臆病ですぐ尻尾がでちゃうかわいい四男。
いきなりお父さんが狸鍋で食べられちゃっているという衝撃的設定。
狸、天狗、人間が織り成すドタバタはたしかにアニメ向き!アニメ化納得(2013年7月~9月放送)です。
アニメも見てみたいなぁ~。アニメは文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞しているんですね。

舞台の京都の街を知っている人は「あ!あそこだ!」とか「そこ知ってる!」っていう感じでイメージできるのでより楽しめるかも。
京都は修学旅行を含め3回ほど観光したことがあるのですが、地理はそれほど覚えておらずこんな感じだったっけなぁ~と思い出しながら読みました。
そういう面では絵で表現されているアニメで見たら出てくる場所が一目瞭然なんだろうな~。

狸といえば、東京に住んでいたとき狸に遭遇したことがあります。(2009年頃かな?)
夜仕事帰り、最寄り駅から自宅までの大きな通り(有名な通りで、車もガンガン通る)を自宅に向かって一人で歩いていたら、向こうから小さな影がトコトコ歩いてくる。
「ん~。猫かなぁ~。」なんて思ってよく見ると、なんだか尻尾が短い。
「なんか、猫じゃない?ちいさな犬かなぁ…。」
猫にしてはなんだか歩き方が違う気がする。
近くによってくると、だんだん顔が見えてきて目が光っていて、目の周りがぐるっと黒い。

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「タヌキッ!?」
びっくりして凝視しているこちらに気づいたのか、がさがさがさっと住宅の塀の隙間から逃げていってしまいました。

いやぁ、びっくりしたのなんの!23区内では端っこのほうに住んでいたとはいえ、東京でまさかのタヌキに遭遇しようとは!!!
札幌でキツネを見たとかそういうレベルの話じゃない。(ちなみに札幌市内だって簡単にキツネに遭遇することはないよ!)
あとから聞いたモノの話だと、近所でタヌキが目撃されているという話を聞いたことがあるとか。いやはや、狸は都会で人間と共生しているんですなぁ~。

東京と京都は違うけど、大都会で狸が暮らしているというのを知っているだけに、もしかして京都でも有頂天家族のように元気に暮らしている狸たちがたくさんいるのかな~なんて思いました。

狸も気になるけど、天狗も気になる。
「有頂天家族」に出てくる天狗は神通力を失って隠居しているが、プライドだけはめちゃくちゃ高い赤玉先生とその教え子で人間ながら神通力を使いこなし気の向くままに生きている妖艶美女の弁天。(人間だけど天狗扱いだよね)
こちらも強烈キャラクターで魅力満点。
自在に空を飛びまわれるなんて、なんだかカッコイイ!
弁天は少女の頃赤玉先生に誘拐されてきて弟子になり、少女の頃は素直な子だったのに、師匠をも手玉に取る妖艶な美女に成長したという経歴の持ち主。
子どもをもつ親としては…誘拐ダメ絶対!(小説だけど!)
そりゃ、蝶のごとく激変成長しますわ!赤玉先生、誘拐、ダメ絶対。
『有頂天家族 二代目の帰朝』には、赤玉先生の息子超イケメン英国紳士の二代目も加わって、ますますドタバタヒートアップ。ぜひ2nd Seasonとしてこちらもアニメ化していただきたい!

三部作ということなので、最後の一冊が楽しみです!